会社の概要
食品加工業界に長年携わった代表者が経営する会社(資本金100万)の破産案件でした。
経営者は一人の小規模な会社でしたが,判明しただけでも,会社の負債総額は2000万円に上りました。当初の予定とは異なり,食材の仕入れ価格の高騰等のあおりを受け,利益が上がらなかったため,限界を感じ,破産手続に移行することとなりました。
破産手続とその結末
受任後1カ月程度で裁判所に破産を申立て,直ちに破産管財人に財産を引き継ぎました。小規模の会社であったため,店舗の明渡しと原状回復の問題がありましたが,それ以外に大きな問題はなく,約3か月後の第一回集会期日で,破産手続が終了しました。
本事案に学ぶこと
法人破産における申立代理人としては,財産の散逸を避けなければなりません。無人店舗の場合,荒っぽい債権者であれば,財産になりそうなものを破産手続によらず,勝手に持ち出されてしまうこともありますので,告知書の掲載や,価値のある動産の保管が必要になります。
本事案では,受任前に打合せを多数回重ね,処理方針を決定しておりましたので,無用な混乱はありませんでした。
以上